広島県のおすすめ美術館めぐり完全ガイド初めてでも迷わない鑑賞ルート付き

広島県のおすすめ美術館めぐり完全ガイド初めてでも迷わない鑑賞ルート付き

広島の美術文化を彩る三大美術館とその魅力

広島県には、戦後の文化復興の象徴として発展してきた美術館が点在しています。特に広島市内中心部には、印象派絵画から現代アートまで幅広いコレクションを誇る三大美術館が集まり、徒歩や路面電車で気軽に巡ることができるのが大きな特徴です。

個人的な経験から言えば、広島の美術館巡りは半日から1日で充実した文化体験ができることが魅力的だと感じています。

この記事で学べること

  • 広島県立美術館とひろしま美術館、広島市現代美術館の三館は路面電車で30分以内にアクセス可能
  • ひろしま美術館の印象派コレクションは西日本屈指で、モネやルノワールの作品約80点を常設展示
  • 縮景園と広島県立美術館の共通券は一般660円で、別々に購入するより100円お得
  • ウッドワン美術館はゴッホとルノワール作品を所蔵し、マイセン磁器約150点を通年展示
  • 各美術館の駐車場は限りがあるため、路面電車やバスでの訪問が効率的

各館はそれぞれ独自の特色を持ち、広島県ゆかりの作品から世界的な名画まで、多様な芸術体験を提供しています。建築そのものも見どころで、縮景園に隣接する広島県立美術館、緑豊かな中央公園内のひろしま美術館、比治山公園の自然と調和する広島市現代美術館と、それぞれが広島の自然と文化を体現しています。

 

広島県立美術館 – 縮景園と楽しむ総合芸術空間

広島県立美術館は、5,200点を超える収蔵作品を誇り、特にサルバドール・ダリの「ヴィーナスの夢」が代表作として知られています。

隣接する名勝・縮景園との共通券(一般660円)を購入すれば、美術鑑賞と日本庭園散策を組み合わせた文化体験が可能です。実際に両施設を訪れてみると、美術館の展望ロビーから眺める縮景園の四季折々の風景も格別で、この連携は他の美術館では味わえない魅力だと実感しました。

主な収蔵品と展示の特徴

広島県ゆかりの美術作品、日本とアジアの工芸作品、そして1920~30年代の美術作品を中心に収集しています。

年4回程度の展示替えにより、常に新鮮な作品との出会いがあります。特に注目すべきは、中央アジアの刺繍(スザニ)コレクションや、広島の二つの世界遺産(厳島神社と原爆ドーム)にまつわる作品群です。これらは広島という土地の歴史と文化を深く理解する上で貴重な資料となっています。

個人的な体験メモ

縮景園との共通券を使って両施設を巡った際、美術館で2時間、庭園で40分程度の時間を要しました。季節によって庭園の表情が変わるため、春の梅、秋の紅葉時期は特におすすめです。

アクセスと施設情報

JR広島駅からは路面電車が最も便利です。白島線「縮景園前」下車すぐで、所要時間は約15分。

駐車場は地下に45台分ありますが、車高1.7mまでの制限があります。料金は1時間400円、以降30分ごとに200円加算されます。週末は満車になりやすいため、公共交通機関の利用がおすすめです。

 

ひろしま美術館 – 印象派の殿堂

ひろしま美術館は、モネ、ルノワール、ゴッホなど印象派を中心としたフランス近代絵画と日本近代美術約300点を収蔵する、西日本屈指のコレクションを誇ります。

中央公園内に位置し、円形の本館を中心とした独特の建築も見どころの一つです。常設展示では約80点の作品を鑑賞でき、ドラクロワからピカソまで、美術史の流れを体感できる構成になっています。

必見のコレクション

フランス近代美術の展示室では、印象派から後期印象派、フォーヴィスムまでの変遷を辿ることができます。

特筆すべきは、モネ、ルノワール、シスレーなど印象派の巨匠たちの作品が一堂に会していることです。さらに、ゴッホやゴーギャンなど後期印象派、そしてピカソやブラックといった20世紀美術の革新者たちの作品も充実しています。

日本近代美術のセクションでは、黒田清輝、横山大観、上村松園らの優品を展示。東西の美術を比較しながら鑑賞できる構成は、訪問者に新たな発見をもたらします。

特別展と企画展示

年間を通じて質の高い特別展を開催しています。

最近では「鴨居玲展」や「junaida展」など、幅広いジャンルの展覧会を実施。また、新規寄託作品として絵本画家・柿本幸造の原画約3,000点が加わり、今後の企画展にも期待が高まっています。

約300点
収蔵作品総数
約80点
常設展示数
1,000円
一般入館料

 

広島市現代美術館 – リニューアルで進化する現代アートの拠点

比治山公園の緑豊かな環境に位置する広島市現代美術館は、建築家・黒川紀章による設計で知られています。

2023年3月にリニューアルオープンし、より開かれた美術館として生まれ変わりました。

約1,700点の現代美術作品を収蔵し、被爆地ヒロシマから発信する平和のメッセージを現代アートを通じて世界に伝えています。

コレクションと展示方針

収蔵作品は「広島と現代美術」「日本の現代美術」「世界の現代美術」という3つの柱で構成されています。

特に広島という土地の記憶と未来を探る作品群は、他の美術館では見られない独自性があります。デザインや建築作品も積極的に収集し、ジャンルを超えた現代美術の総合的な美術館を目指しています。

被爆80周年となる今年は、「記憶と物 ―モニュメント・ミュージアム・アーカイブ―」展など、平和を考える特別展が予定されています。

新しい試みとプログラム

リニューアル後は「モカモカ・ワークショップ」など、参加型プログラムを充実させています。

毎週日曜日には子供向けワークショップを開催し、アートを身近に感じられる機会を提供。また、作家を目指す人々を支援する公募展「Hiroshima MoCA FIVE」も実施し、新たな才能の発掘に力を入れています。

 

ウッドワン美術館 – 自然の中で出会う珠玉のコレクション

廿日市市吉和の標高600mに位置するウッドワン美術館は、原生林に囲まれた静かな環境が特徴です。

ゴッホの「農婦」、ルノワールの「婦人習作」「花かごを持つ女」、岸田劉生の「毛糸肩掛せる麗子肖像」など、話題作を多数収蔵しています。

5つのジャンルの収蔵品

近代日本絵画約600点、マイセン磁器約150点、アール・ヌーヴォーのガラス作品100点、中国清代の陶磁器約80点、薩摩焼約70点という、多彩なコレクションを誇ります。

マイセン磁器とエミール・ガレなどのガラス作品は常設展示されており、年間を通じて鑑賞可能です。隣接する「カフェ・マイセン」では、実際のマイセンカップでお茶を楽しめるという贅沢な体験もできます。

訪問時の注意点

山間部にあるため、公共交通機関でのアクセスは少し不便です。中国自動車道吉和ICから車で約5分が最も便利。冬期(12月中旬~3月下旬)は休館となるため、訪問時期にご注意ください。

 

効率的な美術館巡りのモデルコース

広島市内の三大美術館を1日で巡る場合、以下のルートがおすすめです。

午前:広島県立美術館と縮景園(9:00~12:00)

朝一番に広島県立美術館を訪れ、人の少ない時間帯にゆっくり鑑賞。

その後、縮景園で日本庭園を散策。共通券を活用すれば、両施設をお得に楽しめます。所要時間は美術館で約2時間、庭園で30~40分が目安です。

昼食:美術館周辺のレストラン(12:00~13:00)

広島県立美術館1階のレストランや、縮景園内の泉水亭で休憩。

地元の食材を使った料理を楽しみながら、午後の鑑賞に備えます。

午後前半:ひろしま美術館(13:30~15:30)

路面電車で紙屋町東へ移動し、ひろしま美術館へ。

印象派コレクションをじっくり鑑賞。本館と別館を合わせて約2時間の滞在がおすすめです。

午後後半:広島市現代美術館(16:00~17:30)

最後に比治山の広島市現代美術館へ。

閉館時間まで現代アートを楽しみ、比治山公園からの広島市内の眺望も堪能できます。

 

訪問前に知っておきたい実用情報

入館料と割引制度

各館とも高校生以下は無料、大学生は割引料金が適用されます。

65歳以上の方や障害者手帳をお持ちの方は、多くの場合無料または割引となります。また、県内の大学に在学する留学生も無料になる場合があるので、受付で確認してください。

撮影について

広島県立美術館では所蔵作品展の一部作品の撮影が可能になりました。

ただし、特別展や借用作品は撮影禁止の場合が多いため、各展示室の表示を確認してください。SNSへの投稿も、館内のルールに従って行いましょう。

バリアフリー対応

各館とも車椅子やベビーカーの貸し出しがあります。

エレベーターや多機能トイレも整備されていますが、歴史的建造物を利用している場合は一部制限があることも。事前に各館へ問い合わせることをおすすめします。

 

季節ごとの楽しみ方

春は縮景園の梅や桜と合わせた美術鑑賞がおすすめです。

夏は涼しい館内で芸術に浸る避暑地として最適。特に広島市現代美術館の比治山公園は、緑陰が心地よい散策路になっています。

秋は紅葉の縮景園と広島県立美術館の組み合わせが絶景。

冬は特別展が充実する時期で、じっくりと作品と向き合える静かな環境が魅力です。

個人的には、観光客が少ない平日の午前中が、ゆったりと鑑賞できる穴場の時間帯だと感じています。特に月曜日は多くの館が休館日なので、訪問計画を立てる際はカレンダーの確認が必須です。

 

まとめ – 広島の美術館が語る文化と平和のメッセージ

広島県の美術館は、それぞれが独自の個性を持ちながら、戦後の文化復興と平和への願いという共通のメッセージを発信しています。

印象派の名画から現代アート、日本画から工芸品まで、幅広いジャンルの作品を通じて、訪れる人々に芸術の力と文化の重要性を伝えています。これらの美術館を巡ることで、広島という街の過去、現在、そして未来への希望を感じ取ることができるはずです。

次回広島を訪れる際は、ぜひ時間をとって美術館巡りを楽しんでみてください。きっと、観光地としての広島とは違う、文化都市としての新たな魅力を発見できることでしょう。

 

よくある質問

Q: 広島の美術館を1日で全部回ることは可能ですか?

A: 広島市内の三大美術館(広島県立美術館、ひろしま美術館、広島市現代美術館)なら、路面電車を利用して1日で巡ることが可能です。ただし、各館2時間程度の滞在時間を確保することをおすすめします。ウッドワン美術館は山間部にあるため、別日程での訪問が良いでしょう。

Q: 美術館の駐車場は十分にありますか?

A: 各館とも駐車場はありますが、台数に限りがあります。広島県立美術館は45台、料金は1時間400円です。週末は満車になりやすいため、路面電車やバスなどの公共交通機関の利用をおすすめします。市内には「ひろしまめいぷる~ぷ」という観光ループバスも運行しています。

Q: 子供連れでも楽しめますか?

A: はい、各館とも子供向けのプログラムを実施しています。特に広島市現代美術館では毎週日曜日に「モカモカ・ワークショップ」を開催。高校生以下は全館無料で入館できます。ベビーカーの貸し出しや授乳室も整備されていますが、作品保護のため館内での使用に制限がある場合もあります。

Q: 写真撮影はできますか?

A: 館によって規定が異なります。広島県立美術館では所蔵作品展の一部で撮影が可能になりました。ただし、特別展や借用作品は撮影禁止の場合が多いです。フラッシュ撮影は作品保護のため禁止されています。撮影可否は各展示室の表示を確認してください。

Q: 美術館巡りに最適な季節はいつですか?

A: 年間を通じて楽しめますが、春(3~5月)と秋(10~11月)が特におすすめです。縮景園の梅や桜、紅葉と合わせて楽しめます。夏は涼しい館内で快適に鑑賞でき、冬は特別展が充実します。ただし、ウッドワン美術館は冬期休館(12月中旬~3月下旬)となるのでご注意ください。

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